
空を歩くような感覚。足元から吹き上がる風。左右に揺れる感触。
吊り橋には、ただの橋を超えた**「体験型の旅」**が待っています。
日本各地には、自然と人の手が融合した美しい吊り橋が数多く存在します。深い渓谷をまたぐ橋、湖を横切る橋、長さや高さで記録を誇る橋など、どれも一度は歩いてみたい場所ばかり。
今回は、全国から厳選した「絶景&スリル満点の吊り橋5選」をご紹介。
高所恐怖症の人は覚悟を、冒険好きな人はカメラを片手に、いざ空中の旅へ!
🌉 1. 夢の吊り橋(静岡県・寸又峡)
― 「死ぬまでに渡りたい橋」世界10選にも選ばれた、神秘のブルー
全長:約90m|高さ:約8m(実感はもっと高い)|所要:片道約15分
エメラルドグリーンの川にかかる、幻想的な吊り橋。見る者すべてを虜にする美しさから、「夢の吊り橋」と名付けられました。特に水の色が青く映えるのは雨の少ない初夏〜秋。渡る際は10人までの人数制限があり、緊張感もひとしお。
名物体験:橋の真ん中で“願い事”をすると叶うという伝説あり!
アクセス:大井川鐵道「千頭駅」→バスで約40分+徒歩
🌉 2. 谷瀬の吊り橋(奈良県・十津川村)
― 日本一長い生活用吊り橋!スリルと暮らしが共存する橋
全長:297m|高さ:54m|生活路として今も現役
地元の人が今も日常的に使う、生活用吊り橋としては日本一の長さを誇る谷瀬の吊り橋。足元は金網状になっており、下をのぞくと足がすくむような高さ…!吊り橋の途中で風が吹けば左右に揺れるスリル満点の一本橋です。
おすすめ:早朝の霧がかかる時間帯は神秘的で写真映え◎
アクセス:JR五条駅からバスで約2時間(公共交通で行くにはややハード)
🌉 3. 九重“夢”大吊橋(大分県・九重町)
― 日本一の高さを誇る、人道専用吊り橋から望む名瀑と渓谷
全長:390m|高さ:173m|入場料あり(大人500円)
歩行者専用の吊り橋としては高さ日本一。橋の上からは、九酔渓や震動の滝を一望でき、まさに“空中散歩”の名にふさわしい絶景が広がります。風が強い日はかなり揺れるので注意!
ベストシーズン:紅葉の時期(10月下旬〜11月中旬)は圧巻の渓谷美!
アクセス:JR由布院駅から車で約50分(バス便もあり)
🌉 4. 猿橋(山梨県・大月市)
― 日本三奇橋のひとつ、美しすぎるアーチ構造の木橋
全長:30.9m|高さ:31m|江戸時代からの名所
厳密には吊り橋ではなく「刎橋(はねばし)」という構造の珍しい橋。川に支柱を立てず、両岸から張り出した木材の反力だけで支える伝統技術は、日本三奇橋に数えられています。周囲の自然や渓谷と見事に調和した、美しき“和の橋”。
歴史的価値が高く、橋好き・建築好きにも人気のスポット
アクセス:JR猿橋駅から徒歩約15分
🌉 5. 祖谷のかずら橋(徳島県・三好市)
― 秘境にある“本物の吊り橋”、野生味あふれるスリル体験
全長:45m|高さ:14m|材料:シラクチカズラ(天然植物)|入場料あり
日本三奇橋の一つに数えられる、祖谷渓にかかる伝統の吊り橋。木と蔓(かずら)で編まれた足元は、まさに原始的。板と板の隙間から下が丸見えで、足がすくむレベル。かつては村人の生活路だったといいますが、今は観光用に整備され安全性は高いです。
おすすめ:夜間ライトアップ時は幻想的な雰囲気に様変わり
アクセス:JR大歩危駅からバスで約30分
◆ 吊り橋を安全に楽しむためのヒント
- 👟 歩きやすい靴が必須(滑りやすい板や網の床もあり)
- 🎒 両手は空けておこう!手すりにすぐ掴まれるように
- 💨 風の強い日は無理に渡らない判断も大切
- 📷 カメラ・スマホの落下注意。ストラップ必須!
【まとめ】
吊り橋は、ただの移動手段ではありません。
そこには「怖い」「美しい」「非日常」「達成感」など、五感を刺激する旅のエッセンスがぎっしり詰まっています。
今回紹介した5つの吊り橋は、それぞれに個性と歴史があり、“橋を渡る”という行為そのものが旅の目的になる、そんな場所ばかりです。高所が苦手な人も、勇気を出して一歩踏み出せば、そこに広がるのはきっと忘れられない景色です。

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